やぎのでけえひとりごと

基本的にはデュエマなどのカードゲーム関連の大きい独り言です。

函館CSにおける「その後」の効果の裁定について。

12月26日に函館CSが行われますが、現在問題になっている「『その後』の効果についての裁定」。

 

函館CSでは特殊裁定として「『その後』の効果は、その前に書いてある効果が何らかの条件を満たしている必要がある場合、その条件を満たさなければ『その後』の効果を使用することはできない」ものとします。

  

 

わかりやすいように例を上げます。

 

 

・「その後」の効果を使用できる例

 

・父なる大地

 


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S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置いてもよい。その後、相手のマナゾーンから進化ではないクリーチャーを1体選び、相手はこれをバトルゾーンに出す。

 

相手のバトルゾーンにクリーチャーが居ない場合ですが、「その後」の前に記載されている「バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置いてもよい。」と言うのは特に何か条件がありそれを満たさなければ発動できない、という訳ではありませんので問題なく「その後」以降の効果を使用することができます。

 

(例えばこれが「相手のクリーチャーが一体以上いる場合発動できる。」の場合は一体以上いることが条件になりますので相手のバトルゾーンにクリーチャーがいない場合「その後」の効果は使用できません。)

 

 

・音感の精霊龍エメラルー


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■ブロッカー(相手クリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーをタップして、その攻撃を阻止してもよい。その後、その相手クリーチャーとバトルする)
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドをひとつ、手札に加えてもよい。その後、自分の手札を1枚裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。(こうして手札に加えたシールドの「S・トリガー」を使ってもよい) 

 

メラルーダの場合も、「その後」の前に書いてある「このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドをひとつ、手札に加えてもよい。」という効果には特に発動に条件があるわけではないので自分のシールドが1枚もなくても「その後」の効果を発動できます。

 

(例えば、「シールドが1枚でもあれば自分のシールドを1枚手札に加えてもよい」のだった場合は「シールドが1枚でもある」という条件があるので「その後」の効果は発動しない。)

 

 

堕魔ドゥポイズ


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このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを2体破壊する。その後、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。

 

 

自分のクリーチャーを2体破壊するのはあくまで「効果」であり、「その後」の効果を発動するための条件でもなければ、その2体破壊する効果になんかしらの条件があるわけでもありません。なので自分の場にクリーチャーが2体いない場合や2体破壊できない場合でも「その後」の効果は使用できます。

 

 

 

 

・「その後」の効果を使用できない例

 

・Mの悪魔龍 リンネビーナス


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■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■スレイヤー
■W・ブレイカ
■マナ武装4:このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンに多色カードが4枚以上あれば、コスト5以下のクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出してもよい。
その後、このターン、自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。

 

本来の裁定ではマナ武装を達成していなくても自分のクリーチャー全てにスピードアタッカーを与えられますが、今回函館CSで用いる特殊裁定では「その後」の効果の前が、「自分のマナゾーンに多色カードが4枚以上あれば」という条件を満たした場合発動できる効果となっていますので、マナ武装を達成していない場合、「その後、このターン、自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。」という効果は発動できません。

 

 

 

 

ガヨウ神

 


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■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンまたはマナゾーンに自分のジョーカーズが合計5枚以上あれば、カードを2枚引く。その後、ジョーカーズを1枚、自分の手札から捨ててもよい。そうしたら、カードを2枚引く。

 

 

リンネビーナス同様、「ジョーカーズが5枚以上あれば2ドロー」、という「その後」の効果の前に条件を満たさなければ発動できない効果があるため、ジョーカーズが場とマナに5枚以上ない場合「その後、ジョーカーズを1枚、自分の手札から捨ててもよい。そうしたら、カードを2枚引く。」という効果は使えません。

 

 

 

・夢幻の無

 


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<ムゲンクライム>4(自分のクリーチャーを4体タップし、[水/闇(4)]支払って、この呪文を自分の手札または墓地から唱えてもよい)
・カードを1枚引く。
・相手は次の自身のターンをとばしてもよい。そうしなければ、自分は、相手の手札を見ないで1枚選び、相手のクリーチャーを1体選ぶ。相手はそれらを好きな順序で山札の下に置く。その後、水または闇のクリーチャーを1体、自分の手札または墓地からバトルゾーンに出してもよい。
・この呪文を唱えた後、墓地のかわりに山札の下に置く。

 

夢幻の無の場合も「その後」の効果の前にある効果も、相手がターンを飛ばさないことを選ばないと発動しないわけですから、相手がターンを飛ばすことを選んだ場合踏み倒しは行えません。

 

 

 

最初にも言いましたが、このように「その後」の前の効果の発動に何か条件がある場合、その条件を満たさなければ「その後」の効果は使用できません。(基本的には「○○した場合」、「○○であれば」、「そうしたら、そうしなければ」とテキストに記載されているので条件があるかどうかは分かるかと。)

 

 

この裁定は第2回函館CSのみで適用される特殊裁定ですので正式なルールではありませんがご了承ください。

 

 

 

 

・このような特殊裁定を作った経緯。

 

恐らくですがリンネビーナス、夢幻の無は元々現在の裁定があることに気づかずテキストを決めてしまったのでと思います。夢幻の無に関してはコロコロコミックにて「相手はターンを飛ばさないと踏み倒しされるぞ!」みたいなことが書いてあったっぽいのでその線が非常に濃厚です。

リンネビーナスに関しても、普通にスピードアタッカーを与えるならばテキストを分けると思いますし、本来はマナ武装でスピードアタッカーを与える効果を付与したかったんでしょうが、もし「そうしたら」にした場合蘇生しなくてはスピードアタッカーを与えられず、マナ武装のテキストを分けて書いた場合テキスト欄がびっちりになるので、同じ条件だし省略するために「その後」と書いたのでしょう。(じゃないとさすがに色々おかしい。)

 

「し、その後」としなかったのが悪いとは思いますが、もうそんなことも言ってられないくらいの数のカードが本来のカードデザインとかけ離れた効果になっているのが現状です。

 

また夢幻の無のように複数の解釈ができてしまうカードが存在することを考えた場合、一々その対象となるカードを探し、どの解釈が正しいか議論していてはキリがなく、当日新たに複数の解釈ができる効果が発覚した場合の対応が難しいので、各自テキストを読むことでその効果が発動できる、出来ないを判断できるようにこのような特殊裁定を作りました。

 

 

要は主催者のエゴで現在の裁定よりもカードデザインを優先したと思ってくれれば大丈夫です。

 

 

皆様の御了承と御協力の程よろしくお願い致します。

 

 

 

 

追記,実は札幌でプレミアムミックスCS(通称プレミCS)主催のスピンホイールさんとこの件について相談していて、今週末に行われるプレミCSで様子を見てから、このブログを更新する予定でしたが先程公式裁定にて、予定していた特殊裁定が公式裁定になりましたので今日更新することが出来ました。やったね。